デザイナーコースでは、セルフブランディグのワークからプレゼンテーションに取り組みました。
 
様々な確度から何度も何度も突き詰めてこられた事で、自分のコアになるコンセプトがしっかりと固まり、プレゼンテーション自体のインパクトも出てきています。企画書の書面にもその想いや決意が織り込まれている様な一貫したコンセプトが貫かれたものになってきました。

 

また、コンセプトに関してとても興味深い質問もいただき、それについて考えたり、それぞれの意見交換の機会も持てました。シャネル、ディオール、ポール・ポワレらとともに20世紀のフランス・ファッション業界をリードし「モードの帝王」と称されたイヴ・サンローランは「着こなしは生き方だ。」という言葉を残しています。彼らが届けてきたものは服やデザインだけでなく、思想や哲学であったとも言われています。こうしたブランディングのエッセンスを今回の課題で少しでもつかみ取っていただけたらと思います。

プ レ ゼンテーションが苦手だと言われる方もいらっしゃいましたが、周囲の反応はご本人が思う程ではなく、説明に誠実さや安心感も感じられます。初めてプレゼン テーションをされた時は、声も小さめで、ご本人の緊張感がすごく伝わってきてました。しかし今では、回を重ねられ緊張感以上に内容が伝わり引き込まれるも のになっています。自分に対して厳しい目線は理想が高いという事でもありますし、そのまま一歩一歩進んで頂きたいと思います。
 




 

スペシャリストコースでは、それぞれの課題に取り組みました。一月末からスタートされたばかりの方々は、基本のステッチの応用課題が終了しました。自分でデザインしたイニシャルの刺繡をするというものでした。初めての応用課題でしたが、色や形の細部にまで個性が表れていて、手仕事ならではのあったかい感じがします。今回の目的はまず針の扱いに慣れる事なので、思うように出来なかったという方も心配せず、毎日少しでも針を持つ事を心がけて次の課題に進んで下さい。次回はステッチのラインを美しく表現する事を学んでいきます。
レッスンの最後には刺繡やオートクチュールの技術の動画の紹介をして頂きました。初回でしたが、素敵な動画をありがとうございました。





オートクチュールスペシャルコースではそれぞれのグループの刺繡とドレスが完成に近づいてきました。前回は文章が長かったので、今回は写真を中心にご紹介します。
控え目なシルバーの光が上品に。シンプルなステッチとスカラップ
ヘムライン全体にすっきりとさりげない煌めきがちりばめられました。

散っていくひとつひとつのビーズに愛らしさが感じられる胸元のスカラップ

シルエットにこだわって何度も直したドレスのベースが完成

そこに添えられるゴールドを貴重にした表情豊かな刺繡。
 

ミンクをあしらった刺繡。センスも光ります。
 
存在感のある様々なテクニックを生かした立体的な刺繡
 
魅力的な煌めきを放つ立体的な花
 
ドレーピングをし、縫い上げてもなかなかフィットしない2枚のチュール
それをアイロンのプレスと仕立てでぴったりと落ち着かせ、
この上に表地を
このドレスのスパンコールとクリスタルの刺繡。
花びらの動きも感じられる立体観を出したモチーフ
ガラスの様な質感の透明感のある輝きを目指して形に。
何度か追加して出したアシンメトリーなボリューム
 
全体の雰囲気も出てきたドレス
 
 

 
今回もみなさんの心の中から出てくるクリエイティビティにワクワクさせて頂きました。
 
バランスやセンスに自信がもてないという声もありましたが、気をはらず少し力を抜いて、自分が一番心地良く何かをつくる事に没頭しているときの心境に心を合わせてみて下さい。するとその人にしか出せない本当に粋な光ったものが、スッと表現できる瞬間があります。
才能は情熱でもあるので、既にこのような技術に感心をもって、こんなに時間を費やしている時点で、持つべきものは持っています。無理だと思い込んでそれに蓋をしないで下さい。その才能をどんな場所でも表現出来るようになる為には、心地良く没頭しているときの心境を持つ機会を増やして下さい。仕事の休憩中、街を散策した時、美術館に行ったり買い物に出かけた時、ふと目の前に出会ったものに夢中になったり、何かを感じる素直な心の声を大切にして下さい。
長時間でなくていいのです。ほんの一瞬。
一瞬一瞬の心の煌めきです。
美しいと感じる心が、美しい感性を育てていくでしょう。

今週も皆さんのクリエーションの時が輝きます様に。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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