オートクチュール刺繍

スペシャリストコースでは、デザイン・素材を自分で選んで進める応用課題(自由課題)に取り組んでいる方が増えてきました。
デザイン・イメージが決まると、図面を起こしていきます。手書きの図面には手仕事ならではの味が出てきます。一方でPCを使えば、ビーズやスパンコールのサイズと個数を正確に素早く配置したり、カラーバリエーションをいくつも展開させて見ることも出来ます。まずは手書きで作図の意図や基本を学んでいただき、希望する方はPCで制作もしていきます。
一つのクリエーションにデザイン・素材・技術・感性・バランスといった全ての工程に、その仕事を通して
作り手の魂が触れていく。そういった奇跡から運命の一点が出来上がっていくことが、オートクチュールの手仕事の魅力でもあり、芸術に近い部分でもあるでしょう。
何度かマケット(試作)を繰り返し葉脈の表現も豊かになりました
立体的なスパンコールの並びを試されたマケット(試作)
PCで的確な図面を作成されました
説明文が入ります
説明文が入ります

 

オートクチュール刺繍ならではの楽しみ

オートクチュールの技法の一つであるリュネビル法の刺繍は、シャネルやディオール・サンローランのオートクチュールを手がけるアトリエで長い間培われて来たフランスの伝統刺繍です。オートクチュールという最高峰の世界で、いつの時代も最先端を求めるデザイナーの要求に応える為、様々なテクニックや表現技法が熟練の技を持つ職人によって受け継がれてきました。
写真の絵画の刺繍では、同じ図面を用いても、一人一人の個性によって全く違ったものが出来上がってきますが、こちらも輪郭が整いました。いよいよ、色彩、ステッチ、バランス、一つ一つの選択によって、世界に一つの絵が形になっていきます。
その他の課題に取り組まれている皆さんの作品も練習や試作など、どんな小さなクリエーションにもワクワクするようなクリエイティビティが感じられ、完成も楽しみです。作品の華やかさの一方で、実際の仕事は、ひたすら地味で単調な繰り返しになります。しかし、そうした鍛錬の中で、いぶし銀のように光を放ちオーラを纏うようなクリエーションが生まれていく所にも、手にした人だけが味わう感動があります。そしてそれが見る人にも伝わっていくことは、言うまでもありません。
ベージュの質感が生きたスパンコールの花のコサージュ
試験課題の雪の結晶も洗練されてきました
スワンの刺繍:最初は糸調子がやや強く縮みがちでしたが・・・
やり直しされると、とても美しい仕上がりに
質問などありましたらメッセージください。取り込み中の場合は、少し遅れることもありますが、ご返信させていただいてます。
今週も、皆さんのクリエーションのひと時が輝きますように。





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